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三王行政書士法人SANNO GYOSEISHOSHI CORPORATION
入管雑感・経営管理

都市伝説となった新基準の
「経営・管理」ビザ

――「新基準で新規許可された人、本当にいるの?」という話

2025年10月16日、「経営・管理」の新基準が施行されました。

資本金等3,000万円、常勤職員の雇用、日本語能力、経営経験または一定の学歴、事業計画の専門家確認など、従来と比べて申請のハードルは大きく上がりました。

制度は施行からまもなく1年を迎えます。申請することもでき、必要書類も公表されています。

ところが、実務に携わっていると、少し不思議なことに気付きます。

「新基準で、新規の『経営・管理』が許可された人を見たことがありますか?」

この質問をすると、なかなか具体的な実例が出てきません。

「許可されたらしい」の中身を聞いてみると

新基準の施行後も、「経営・管理」の許可が出たという話自体は耳にします。

しかし、少し詳しく確認してみると、「それは更新だった」というケースが少なくありません。

現在すでに「経営・管理」で在留している人については経過措置があります。そのため、新基準を直ちに完全に満たしていないからといって、それだけで一律に更新できなくなる仕組みではありません。

新規許可の実例がなかなか見えてきません

同業者との会話でも、「新基準で新規、許可された人を見ましたか?」という話になることがあります。

しかし、実際の申請時期や申請類型まで確認できるケースは、それほど多くありません。

「知り合いが取ったらしい」「どこかの大手事務所で許可されたらしい」という話はあります。

ところが、新規なのか、更新なのか、申請日はいつなのか、本当に新基準が適用された案件なのか――そこまで確認しようとすると、急に輪郭がぼやけます。

その意味で、私の中では、新基準の「経営・管理」は少し都市伝説のような存在になっていました。

制度は確かに存在します。しかし、その「実物」をなかなか見ることができません。

ところが、弊社にはあります

ここまで書いておいて何ですが、実は弊社には、新基準が適用された新規の「経営・管理」の許可事例があります。

更新ではありません。経過措置を利用した案件でもありません。新基準による新規申請です。

当法人で確認できていること

当法人には、2025年10月16日以降の新基準が適用された新規の「経営・管理」許可事例があります。ただし、一件の事例を一般化できるだけの裏付けがあるわけではありません。

しかも、私自身にとっても、少し不思議に感じたケースでした。個別案件ですので、もちろん詳細を書くことはできません。

また、この一件だけを根拠として、「新基準ではこうすれば許可される」「入管はこう考えている」などと一般化するつもりもありません。

そのような見方を客観的に裏付ける資料もありません。

ただ、少しだけ「感触」は得ました

それでも、実際に一件の申請を最後まで経験すると、感じるものはあります。

新基準の要件は、表面的にはかなり明確です。

3,000万円、常勤職員、日本語能力、経歴・学歴、事業計画――チェックリストのように見れば、それぞれの要件を満たしているか、満たしていないかという話になります。

しかし、一件の新規許可を実際に経験してみると、どうやらそれだけではないのではないか、という感触を持ちました。

もちろん、これはあくまで推測にすぎません。

入管がどのような内部基準で審査しているのかを知っているわけでもありませんし、公式資料に書かれている話でもありません。

まして、一件だけの経験を「新基準の攻略法」のように仕立てるつもりもありません。

ただ、形式的な要件を満たすこと自体が難しくなった一方で、その先に入管が何を見ているのかについて、少しだけ感触を得たのは事実です。

公表資料で裏付けられないことを、もっともらしく断定してしまえば、それこそ自分で新しい「都市伝説」を作ることになります。

新基準は、まだ「条文の時代」なのかもしれません

新しい制度ができた直後は、誰も実務上の答えを持っていません。

ガイドラインを読み、Q&Aを読み、実際に申請し、必要に応じて追加資料を提出します。その結果、許可されることもあれば、許可されないこともあります。

そうした事例が何件も積み上がって、初めて「実際にはこういうところが重要なのではないか」という実務上の感覚が形成されていきます。

現在の「経営・管理」の新基準は、まだその途中にあるのではないかと思います。

制度はすでに存在します。しかし、十分な実例が共有されているとは、まだ言い難い状況です。

そのため、法律上の新基準と、実務上の新基準との間には、まだ少し空白があるように感じます。

数年後に振り返ったとき、「やはりそうだった」と思うのか、それとも単なる偶然だったのかは、今後の事例の積み重ねを見ていかなければ分かりません。

※本稿は当法人の実務経験に基づく雑感です。個別の許可事例から審査基準や内部運用を断定するものではなく、個別案件の許可結果を保証するものでもありません。

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